自宅の終活の目的を明確する

ところで自宅の終活の目的はなんでしょうか?安心した老後生活を送るためには終活が必要です。ただ、終活はやるべきことが多く、重要性は理解しつつも、重い腰を上げられないという人もいるでしょう。このような時には、自宅の終活を行う目的をはっきりすることがおすすめです。目的が明確化すると、自然と選択肢も増えていきます。ここでは、終活を行う目的をいくつかご紹介していきます。

老後資金への利用

いわゆる2000万円問題というものが数年前から取りざたされていますが、老後資金の不足はいちばんの心配事の一つ。そこで、自宅の終活です。自宅の終活は老後資金の調達として効果が高いです。自宅を売却すると、まとまったお金を一度で取得でき、老後資金に充てられます。介護付き高齢者住宅を利用したい場合にはその初期費用や、利用料にも充てることができます。

節税効果

所有する土地や建物を人に貸し出すことで財産の評価減を狙い、相続税を圧縮することが可能です。とくに現金の資産が多く、これまで節税対策をしてこなかった人はぜひ検討するべきでしょう。

相続対策

生前に相続税の対策ができるのも終活を行うメリットの一つです。
相続財産が基礎控除額を超える人は、相続時に相続税が課税されます。
毎年110万円までは贈与税が課税されないので、生前贈与を行うことで、毎年財産を少しずつ減らし、親族に移していくことを「生前贈与」と呼びます。生前贈与は早く始めるほど効果があります。
また、相続税の圧縮効果のほか、人間関係のトラブルを回避するというメリットもあります。不動産は他の財産と違い分割が難しく、相続人同士で揉める原因になることが多いからです。でも生前のうちに、しっかりと分配を決めて贈与しておくことでそういったリスクを避けるこができます。
また、土地は親名義のままでも、二世帯住宅への建て替えで「小規模宅地等の特例」を活用すると、相続時の土地評価額を最大80%減少できる場合があります。

その他

残りの余生を今とは大きく違う住環境で過ごしたいという人もいるでしょう。なかなか使えなかった別荘で老後を過ごしたい、あるいは別荘はなくても、都会の喧騒を離れて田舎で余生を送りたい、自宅を売却して子ども世帯と同居したい、などなど。自宅の終活は、そういった最後の願望をかなえるきっかけとなります。

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